8月22日(木)
 4時頃、信じられないくらい細い道を、たずねたずね来てサンカルアグン村に到着。ステージのついた小さな草地に案内される。草地には私たち用にカーペットがしいてあり、くつをぬいですわる。待つこと1時間「夕食の用意ができました」の案内で、各自、食事をとりに行く。
 バイキング式に皿に取り込み、カーペットの上であぐらをかいて食べる。ピリピリと辛いものが多く、汗をかきながら食べる。食べている間に、目の前で楽器の組み立てが始まる。美しい装飾をほどこし、竹筒を並べた楽器。いろいろなサイズがある。一番大きなものは、筒直径30cm、長さ3メートルくらいある。大砲のようだ。
 5時半、そろそろあたりが暗くなり始める。花と食物と、線香のお供えがあり(この島では音楽や踊りはすべて神様への捧げものなのです)、演奏開始。
 なんと興奮に満ちたものだったでしょう。パキパキポクポクと親しみやすい音でスタートした竹の音は、どんどん重なりあって草地の空間を埋めていきます。巨大な竹は、ヴーンと地面を伝わってお腹に響いてきます。
 演奏している間に、別の衣装をつけたもう1グループが、横に楽器を組み、演奏を始め、この2グループが、激しく競り合いながらさらに音を重ねていきます。全身をつかってたたき出されてくる音とリズムは圧倒的で、自分の体も楽器になってしまったようです。
 「空気がうねる」という表現が使われますが、自分と周りの世界全部がジェゴクに合わせて、熱くうねっているようでした。それでいて空をあおぐと、深いあい色の中に、三日月が、星々が、さえざえとポッカリ浮かんでいて、草地のヤシの木が風でザザーとゆれているのでした。
 犬のほえ声や、子どもをしかるお母さんの声も聞こえてきます(変な表現ですが「雪見の露天風呂」の感覚かなあ・・・)。不思議な空間でした。昌丸がいれば喜ぶだろうなあ・・・これを体験しにもう一度、一緒にバリに来なければ、と思ったことでした。

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