近視手術合併症による視力低下例

LASIK近視手術時の感染症によって両眼視力が低下したという報告です

 この論文は米国の雑誌に掲載されていますが、日本からの報告です。18才の男性がLASIK近視手術を両眼に受け、3日後に両眼の眼痛を訴えて角膜専門医を受診した症例です。
 手術は順調で、術後抗生物質の点眼も行なわれ、ステロイドなどの感染を起こさせやすい薬剤は使われていません。にも関わらず、翌日夜から両眼の眼痛、眼脂を生じ、抗生物質の頻回点眼にもかかわらず改善しなかったものです。
 更に強力な抗菌治療によって6週間後には感染は治まりましたが、残った角膜の濁りと不正乱視のために、術前1.0だった矯正視力は0.5以上出なくなってしまいました。
 著者もコメントしていますが、本来LASIKは角膜上皮を削らないため、感染などは起こしにくいものです。この症例では術中にスライスする角膜弁の下に感染巣があり、何らかの原因で術中に感染が生じたものと考えられます。
 また、この例では両眼同時に手術しています。確かに患者の負担は減るでしょうが、今回のような事故が起きた場合のリスクはやはり無視できません。
 LASIK自体、術式、操作ともPRKより遥かに複雑ですから、安全確実に行なうには、術者、システム共に高いレベルが要求されるわけです。安易に手術を行なう、受けるべきものではないと思います。
 出典は、Watanabe H et al: Bilateral corneal infection as as complication of laser in situ keratomileusis. Arch Ophthalmol 115,1593-1594,1997

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