小児の白内障に対する眼内レンズ挿入

小児の白内障術後に眼内レンズを入れた場合の経過報告です

 小児、特に3才以下の白内障は、視力発育を阻害し、弱視の原因になります。このため、先天性白内障手術後には適切な視力矯正が必要です。しかし眼鏡、コンタクトレンズとも実際には使用が難しく、トラブルが多い割に成功率が低いものです。
 眼内レンズは視力の回復という点では優れていますが、成長期の目に入れることについては議論がありました。ここで紹介する論文は生後10ヶ月から17年、57例79眼の小児の白内障手術時に眼内レンズを挿入し、平均2年間経過を観たものです。
 結果は、視力経過はほとんどの例で良好でした。また、術後成長を経るにしたがって、近視化の傾向が認められています。しかし、後嚢混濁が術後1年半頃から高率に発生するため、YAGレーザーや手術による後嚢切開が必要となります。
 YAGレーザーが困難な幼少児に眼内レンズ挿入を行なう際には、手術時に同時に後嚢切開を行なうことも考慮すべきだ、と著者らはコメントしています。フォロー期間が最長で5年、と成長期をカバーしきれていないのが気になるところですが、小児の白内障に対する眼内レンズ挿入は、有効な手段ではあるようです。
 出典は、Plager DA et al: Capsular management and refractive error in pediatric intralcular lenses. Ophthalmology 104,600-607,1997

ホームページに戻る

眼科ニュースの目次に戻る