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眼圧は1日のうちでも変動しますし、季節によって変わる人もいます。しかし温度や気圧の影響はどうなのか? 今回紹介する論文では、通常の1気圧24℃で眼圧を測定した後、加圧室で2気圧まで加圧、28℃に温度を上げた際の眼圧を測定し、ついで2気圧24℃での眼圧を測定しています。水深10mに相当する気圧ですね。 |
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対象は健常者27名54眼。平均年令は24才。男女比は4対5。屈折異常は±4D。眼圧はPerkins式携帯圧平眼圧計 (うちにもありますが、15年以上使っていません。まだ使えるのかな?)を使用して測定しています。 加圧は「耳抜き」などの操作が最小限ですむよう、10分かけて徐々に行っています。同時に加圧室内の温度を24℃から28℃に上げています。 |
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結果は左右眼とも2気圧までの加圧によって 、常温常圧の平均眼圧から1mmHg以上の眼圧下降(右:11.74→10.72mmHg、左:11.69→10.32mmHg)が観測されました。次いで、20分かけて加圧室内を24℃に戻して眼圧測定。ここでさらに0.5〜0.8mmHgの眼圧下降が観測されましたが、有意差にはなっていません。そのまま60分加圧した状態を続けた後、眼圧はさらに少し下がっていますが、これも有意ではありませんでした。 |
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温度による影響を明らかにするために、さらに大気圧下で室温を変える調査が行われましたが、有意な眼圧測定は検出されませんでした。最初の28℃での下降も、単に2気圧が続いたためと考えられそうです。 |
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眼圧下降のメカニズムとして、著者らは酸素分圧の上昇(濃度は不変ですが、気圧上昇に従って、、酸素分圧も2倍に上がります)、これに伴う軽度の過換気状態に依る血液pHの変化(測定はされていません)、酸素分圧の上昇による網膜細動脈の狭細化などを挙げています。 |
| 時々、緑内障患者さんに「スキューバダイビングしても大丈夫でしょうか」と聞かれ、返答に困ってしまう事があります。10m潜った時に人体に起きる変化は、単なる眼圧変化だけではありませんから、今回の結果から直ちに「潜るのは無害、むしろ有益」とは言えません。しかし「わかっている範囲では多分大丈夫」ぐらいの返事はできそうです。もし、逆も真であれば、低気圧環境下で過ごす時間の長い、航空機搭乗員や宇宙ステーション滞在者は緑内障が悪化するのでしょうか? これも新たな研究テーマになりそうです。 |
| 出典は、de Veire SV et al. Influences of Atmospheric Pressure and Temperature on Intraocular Pressure. Invest Ophthalmol Vis Sci 49: 5392-5396, 2008 です。 |
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