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先月紹介した、眼内レンズを用いた近視矯正手術 によって、角膜内皮細胞密度が減少するという報告が、他の研究者からも出ていました。症例数は15例26眼と少ないですが、プロスペクティブな手法が取られていますから、これも十分信頼の置けるデータと考えられます。 |
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対象は平均-12.3D(-8.25D〜-17.25D)という強度近視眼の15例26眼。年令は32〜56才で平均43.0才。5年間追跡後の視力、安全性、安定性などを調査したものです。視力については、5年経過時において目標の±0.5D以内だったものが74%、±1.0D以内だと95%と良い成績を示しています。等価球面では-2.6D〜+0.9D(平均 -0.4D)。このレベルの強度近視では、LASIKでは良好な裸眼視力が得られませんから、眼内レンズの値打ちが発揮されたといえます。術後の時間経過に伴う度数や視力の変動も小さく、LASIKのような「戻り」も見られないようです。 |
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問題はやはり角膜内皮障害であり、この26眼では5年間で平均14%と、先月の報告の5年間で8.3%よりもさらに大きな数字となっています。術前の角膜内皮細胞密度は平均2481cells/mm2でしたが、観察毎に老化分以上に細胞密度が低下し、5年後は2156cells/mm2となっています。25年間で内皮細胞密度が半分以下になる計算ですから、この対象であれば平均年令68才という、まさに白内障手術年令で1240cell/mm2というかなり苦しい数字で手術を受けることになります。 |
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この報告でも、対象は「Artisan フェイキックIOL」という種類の近視矯正用眼内レンズ でした。確かに平均-12.3Dの強度近視を眼鏡なしで平均-0.4Dに矯正できる点は素晴らしいですが、角膜内皮という、ダメージに対して不可逆な部位に大きな損傷を与え続けることは問題です。-12.3Dはコンタクトレンズでも容易に矯正できる度数であり、コンタクトレンズであれば不調ならいつでも中止し、あるいはより優れたレンズが発売されればいつでもそれに乗り換えることができます。 |
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やはり、現状では白内障の手術でもないのに近視矯正のために内眼手術を行い、眼内レンズを挿入するのはリスクの高い、一般的とは言えない方法だと考えられます。 |
| 出典は、Silva RA et al. Prospective long-term Evaluation of the Efficacy, Safety, and Stability of the Phakic Intraocular Lens for High Myopia. Arch Ophthalmol 126: 775-781, 2008 です。 |
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