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緑内障には高眼圧が大きく関係しますが、日本人の緑内障患者の半分は眼圧が20mmHg以下である正常緑内障患者といわれています。反対に、眼圧が21mmHg以上であっても視野に異常がなければ、これは病気ではなく、高眼圧症、Ocular
Hypertensionということになります。 |
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高眼圧症でも眼圧が25mmHgを超えていると、正常眼圧者に比べて緑内障になりやすいという報告が過去になされています。しかし、長期間観察しても変化がない症例もあり、眼圧が高いだけで投薬を行う必要があるかどうかは疑問です。今回紹介する論文は、高眼圧症に対する眼圧降下治療の効果と必要性について調査したものです。 |
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対象は40〜80才で視野が正常であり、片眼の眼圧が24mmHgから32mmHgの間、他眼も21mmHgから32mmHgの間である高眼圧症1636例です。うち、817例は眼圧降下治療群に、819例は無治療観察群に、ランダムに割り付けられ、6ヶ月毎に眼圧、視野などの検査が行われました。最多観察期間は約6年です。 |
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治療群では24mmHg以下、あるいは最初の眼圧の20%減を目標に投薬が行われ、87%でその目標が達成されました。開始後5年の時点で、二種以上の点眼を使用していたのは約4割、三種以上使用が約1割だったということです。 |
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結果は、観察期間中に治療群817例中36眼が緑内障を発症、無治療群では819眼中89眼が発症しました。5年経過時で見ると、それぞれ4.4%、9.5%が発症しており、視野異常についてはP=0.002、視神経乳頭異常についてはP<0.0001で有意な治療効果が認められました。 |
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治療による副作用として、特に目や全身の疾患につながるものはありませんでしたが、による乾燥感や痒み、プロスタグランディン剤点眼例では虹彩や眼瞼皮膚の着色、睫毛の成長が認められました。 |
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では高眼圧症は全例眼圧を下げるべきか、ということですが、逆に言えば90%以上は無治療でも緑内障にならないわけで、それをすべて、一生とは言わぬまでも長期間治療を続けることがどこまで正当化されるかは疑問です。 |
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著者らも、全例に眼圧降下剤を投与するのではなく、他の危険因子と考え併せて治療の必要性を判断すべきだとしています。危険性を説明し、希望があれば治療も考えるが、基本的には経過観察を行うのが妥当ではないかと思います。 |
| 出典は、Kass MA et al.: The Ocular Hypertension Treatment Study. - A
Randomized Trial Determines That Topical Ocular Hypotensive Medication
Delays or Prevents the Onset of Primary Open-Angle Glaucoma - Arch Ophthalmol 120: 701-713, 2002 |