| 色覚異常は、 特に軽度のものは日常生活では問題ない場合がほとんどだと言われており、職業上、学業上の制限も大きく緩和されています。私自身もそう感じますし、入学、就職時に無用な色覚検査がなくなったことは大変喜ばしいと思っています。 |
| しかし、色覚異常が強い場合、血液の色がわかりにくいために、出血に気がつかないこともありえます。今回紹介する論文は、血便、血尿などを自覚する際に、色覚異常が妨げになるかどうかを調査したものです。 |
| 色覚異常群10例と、対照群20例に糞便、尿、痰の写真を提示し、血液が混じっているかどうかを判定させました。写真の約61%には血液が写っていましたが、色覚異常群は対照群と比較して見逃す場合が有意に多いことがわかりました。 |
| 特に糞便においてその傾向が明らかであり、また、色覚異常の程度が強いほど、見のがす可能性も高くなっていました。 |
| これは、色覚異常の患者においては、血便、血尿、血痰などの自覚症状を見のがしやすいことを意味します。内科などの問診時には色覚異常の有無も訊き、診断を考慮すべきだと著者らは考察しています。我々眼科医も、色覚異常が強い患者に対しては、医療機関受診時に自ら申告するよう指導すべきでしょう。 |
| 出典は、 Reiss MJ et al.: Impact of Color Blindness on Recognition of Blood in Body Fluids. Arch Intern Med 161, 461-465, 2001 |
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