キサラタンによる眼瞼着色は元に戻る

キサラタンで眼瞼に色素沈着を起こしても短期間で回復する

 キサラタンは一日一回の点眼で良く眼圧下降が得られ、全身的な副作用がなく、視神経乳頭への循環改善も期待できる使いやすい緑内障薬です。しかし、頻度の高い局所副作用として、眼瞼、虹彩の着色、睫毛の増加などが報告されています。
 幸い日本人の場合、虹彩の色が濃いので虹彩着色は目立ちません。また睫毛が太くなる、濃くなる、といった作用はむしろ歓迎する患者さんがいるぐらいです。問題は眼瞼の色素沈着で、目にクマができたような、タヌキっぽい感じになるので困ります。やめれば元に戻るのであればいいのですが、これまでその点についてのはっきりした論文がないので私自身もちょっと悩んでいたところです。
 今回紹介するレポートは、一例報告ではありますが、キサラタン点眼によって眼瞼着色を来した症例において、点眼中止後1ヶ月という短期間で明瞭に着色が減少したという論文です。
 症例は75才の白人女性で、キサラタン点眼を1年3ヶ月継続したところ、両眼瞼が黒ずんできました。点眼中止1ヶ月で着色の減少が認められ、2ヶ月後には明瞭に減少していました。著者らは、皮膚の着色は皮膚細胞のターンオーバー上、2ヶ月程度で消失するが、虹彩の着色は不可逆か、あるいは戻りにくいだろう、と考察しています。
 緑内障患者を多く診ておられる大阪厚生年金病院の桑山 泰明先生も、キサラタンによる着色はやめれば戻る、と言っておられましたし、キサラタンによる眼瞼着色は、事前に患者さんに説明し、ちゃんと経過を観てさえいれば、あまり神経質にならないでも良いようです。
 出典は、Wand M et al.: Latanoprost and Periocular Skin Color Changes. Arch Ophthalmol 119, 614-615, 2001

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