| 頻回点眼が必要な、あるいはそれにも関わらず眼症状が強く残るドライアイに対しては涙点プラグが有効です。最近は挿入器具が附属した、滅菌済涙点プラグも導入され、以前よりずっと簡単に使用できるようになってきました。今回紹介するのは、涙点プラグの有効性と脱落の問題をまとめた論文です。 |
| 対象は50例のドライアイ患者。うち41例が女性。シリコン製のEagle涙点プラグを使用し、まず全眼の下涙点に挿入、数週間後、必要に応じて上涙点にも追加挿入しています。麻酔は綿棒にしみこませた点眼麻酔薬を涙点に直接ふれさせているようです。 |
| 術前は結膜のローズベンガルテストで全例に異常が(12%は重症)認められたのに対し、6ヶ月後の所見では70%が異常なし。24%が軽症、6%が中程度、重症なしと著名な改善が認められています。角膜のフルオレセイン染色結果もほぼ同じ結果を示しています。 |
| 点眼回数も、術前は全例が一日4回から頻回までの点眼を必要としたのに対し、6ヶ月後には76%において点眼がほぼ不要となり、一日4回以上の点眼を必要とするのも14%と著明に減少しています。自覚的にも86%で著明改善、部分的改善8%(不変6%)と大変好成績を示しています。プラグの脱落は30%程度に見られ、2ヶ月目までが多い、上涙点に多い、といったパターンが見られたとのことです。 |
| 確かに、私の経験でも点眼でなかなか改善しないドライアイに涙点プラグは劇的な有効性を示します。ただ、あまり軽症例に使用しても大した自覚的満足は得られず、むしろ不満がでます。私なりの適応基準として、 1.結膜鼻側から角膜に及ぶフルオレセイン染色が存在し 2.ドライアイに伴うになんらかの不快症状を伴うこと を基本としています。またローズベンガルテストは目が真っ赤になってしまうため、フルオレセインのみで結膜の状態も憶測しています。 |
| 挿入は点眼麻酔下、スリットランプを用いて行います。ファーストチョイスは入れやすさを重視してEagleの0.7mm。極端に涙点が大きくない限り、まずこれを入れてしまいます。涙点拡張は最低限に止めます。ジャストサイズを追求するあまり、しつこく涙点拡張を行ったり、長時間かけて挿入したりすると、自分は満足できても患者さんの苦痛、不快が大きく、あとが続かないからです。 |
| その上で、脱落すれば0.8mmに変更、あるいはトーメイ/FCIのSサイズなどを入れます。基本的には挿入具が扱いやすく、プラグも入れやすいEagleが第一選択なのですが、Eagleで不快感の出る人にFCIを使うと好調なことも多いため、症例の多いクリニックなら両方そろえておくことをお薦めします。 |
| 出典は、Balaram M, Schaumberg DA, Dana MR: Efficacy and Tolerability Outcomes After Punctal Occlusion With Silicon Plugs in Dry Eye Syndrome. Am J Ophthalmol 131, 30-36, 2001 |
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